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1997年11月04日

なにはともあれ第一歩『フィフス・エレメント(THE FIFTH ELEMENT)』他

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えーさて。つれづれなるままに、うまく行けば日誌のごとく毎日、うまくいかなかったら、…たまにちょくちょく、映画のことで思うことを書いていきたいと思います。
しかしなんですねぇ、アクセスカウンタが100を数えました。信じられませんねぇ。一ヶ月で100というのは、多分少ない方だとは思うけど、嬉しいもんです。事実上、今まで売り物がリンクだけだったというのに。ありがたいことです。おぉ、いきなり映画に関係ない話をしてしまっている、戻さねば。

今、ハリウッドは才能不足だという話を聞きますが、ウソに聞こえないのが悲しい所。公開されてヒットする映画、よくみると監督がハリウッド出身じゃないことが多いんですね。この話は、この前何かの雑誌で読んだんだけれど。たとえば、 『男たちの挽歌』 を撮った ジョン・ウー 監督が、 ジョン・トラボルタ 主演で 『ブロークン・アロー』 を撮ったり、もうすぐ公開される、期待の 『フェイク』 を撮ったのはイギリスの監督だったり。
今上映されている 『フィフス・エレメント』 も、そんな映画の一つ。

監督は、フランス映画出身の、 リュック・ベッソン 様。「様」をつけていますが、僕にとってはそんな人なんです。僕がこの監督を初めて意識したのは、 『アトランティス』 という映画。この映画は、口で説明すると面白くも何ともないですが、海洋記録映画、とでも言いましょうか。だけど、この映画、お勧めです。心が洗われます。音楽は、ベッソン監督と息の合った所を毎回見せてくれる、 エリック・セラ 様。『フィフス・エレメント』でも、すばらしい音楽を作り出しています。
あ、 『ニキータ』『レオン』 の監督、と言った方が早いかな? 一般には、そうですね、『レオン』で人気が安定したのかな。ベッソン監督の作品は、どれも映像が美しい。「メイドインハリウッド」にはない、センスがあります。最近のハリウッド映画、ややもするとただ派手なだけ、やかましいだけ、と言うのが目立ってきているように思います。でも、ベッソン監督は違います。と、少なくとも僕は思っています。あと、音楽に助けられている、と言うのもやっぱりあるでしょうね。エリック・セラの音楽って、ちゃんとメロディがあってきれいなのに、画面の邪魔にならないと言う、最高のものなんです。

音楽について、僕には失敗におもえるのが、邦画の『誘拐』なんです。これ、前半はテンポがあって、ぐいぐいと話に引き込まれるし、後半も展開が面白く、悲しく、引き込まれるものがあるんですが。最後の最後、ラストシーン、音楽がやかましい! 邪魔なんですよね。本来、映画の音楽って、脇役に回って映画を助けるものだと思うんですが、このラストシーンでは、「音楽が感動を強要してくる」ように感じるんです。そうなると、観ているこっちは興醒め。もったいない。

『フィフス・エレメント』でも、その場面にあった、様々な音楽を聴くことが出来ます。すごいな、と思ったのは、(あんまり書くと、これから見る人の楽しみを奪ってしまうけど)CMでも流れている、あのオペラ。途中から、がらりと曲調が変わるんですよね。パンフレットには、オペラとヒップホップの融合、と書いてあったけど。これが、見事に映画を盛り上げてくれるの。ま、一度観てくださいな、聴いてくださいな。

映画自体も、ベッソン監督らしく、きれいな映像(衣装はゴルチエ。あ、ゴルチエだからすごいとか、そうじゃなくて、作品に合っていて、映像と喧嘩していない。たまにあるでしょ? 有名デザイナーの衣装ばかりが目立って、作品を壊してしまっているもの。有名漫画家のキャラデザインをゲームに使って、ぼろぼろのものが出来上がること)、楽しいストーリー展開。あ、もしかすると、ベッソンらしくない、と言う人もいるかもしれない。エンターテイメントに徹している所があるからね。でも、やっぱり、ベッソン映画なんだよね。なんていうのか、よくわかんないけど。
あ、微妙に危うい所でバランスをとっている気はします。一歩間違えば、収拾のついていない、ごった煮映画になったかもね。

ブルース・ウィリス って、冴えないオヤジをやらせたら世界一っですね。 ゲイリー・オールドマン もグー。この人の存在が大きかったですね。あと、コーネリアス神父役の人とか。リールーをやった女優さん、きれい、かわいい。いいですね。あ、そうだ、忘れならない、DJのルビー・ロッド! 彼に迫られるのは嫌だけど。こう考えると、配役も絶妙だったんだなぁ。

ともあれ、お勧めのエンターテイメント作品です。

リュック・ベッソン監督代表作品
『最後の戦い』(1983年/フランス)
『サブウェイ』(1984年/フランス)
『グレート・ブルー』(1988/フランス)
『グラン・ブルー グレート・ブルー完全版』(1988/フランス)
『ニキータ』(1990/フランス)
『アトランティス』(1991/フランス)
『レオン』(1994/アメリカ)
『レオン完全版』(1994/アメリカ、フランス)
『フィフス・エレメント』(1997/アメリカ、フランス)


『男たちの挽歌』(1987/香港)

『ブロークン・アロー』(1996/アメリカ)

『フェイク』(1997/アメリカ)

『誘拐』(1997/日本)


あ、ゴジラのテーマ曲、いいですよねぇ。そうそう、今ハリウッドで作っている、ハリウッド版『ゴジラ』楽しみだなぁ。

『フィフス・エレメント』

監督・原作 :リュック・ベッソン
脚本 :リュック・ベッソン、ロバート・マーク・ケイメン
制作 :パトリス・ルドゥー
撮影 :ティエリー・アルボガスト
プロダクション・デザイナー :ダン・ヴェイル
編集 :シルヴィ・ランドラ
制作補 :イアン・スミス
視覚効果スーパーバイザー :マーク・ステットソン
衣装 :ジャンポール・ゴルチエ
音楽 :エリック・セラ

コーベン・ダラス :ブルース・ウィリス
ゾーグ :ゲイリー・オールドマン
リールー :ミラ・ジョヴォヴィッチ
コーネリアス :イアン・ホルム
ルビー・ロッド :クリス・タッカー
ビリー :リューク・ペリー
マンロー将軍 :ブライオン・ジェームズ
リンドバーグ大統領 :ティニー・リスターJr.
フォッグ :リー・エバンス
ライト・アーム :トリッキー

1997年/アメリカ・フランス合作
シネマスコープ
ドルビー・デジタル
上映時間 :2時間7分
字幕翻訳 :戸田奈津子

原作小説 :ソニーマガジンズ
配給 :日本ヘラルド映画
提供 :日本ビクター、日本テレビ放送網、三菱商事

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