シネマノート

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1999年09月16日

『マトリックス』公開! と、その前に…『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス(Star Wars : Episode-I THE PHANTOM MENACE)』

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さてさてさて!
『マトリックス』観ましたか?
 ネオ、かっこいいですねぇ! モーフィアス、いい男ですねぇ! トリニティ、キレイですねぇかっこいいですねぇ強いですねぇ!
 これはねぇ、衝撃でいったら、『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』よりも大きかったです!
 
 確かに、『ファントム・メナス』への期待が大きすぎたのかも知れません。十数年、ボクにしても噂を聞いてから数年待って、待って、ついに公開! 『スター・ウォーズ』です。あの伝説の『スター・ウォーズ』の続編、いや、序章なのです。期待が大きすぎたのかも知れません。公開されたそれは、まさに『伝説』でした。歴史年表を指でなぞるように、言ってみればボクらにとっては話の結末はすでに前3部作で分かっています。そんな伝説の一部、伝説の『始まり』をあえて映像化するというジョージ・ルーカス。何かをやってくれるだろう、そう信じていました。ボクらを裏切り、驚かせ、胸躍る体験をさせてくれる…。
 確かに、ダース・モールとジェダイの、ライトセーバーによる緊迫感あふれる対決は、とてもドキドキしました。ポッド・レースではその臨場感あふれる映像に、目が釘付け。アナキンの旅立ちでは、涙が出ました。あのどんでん返しは驚きましたし(なんで気がつかなかったのか不思議)、あのキャラの登場は懐かしかったです。あれがあんなことになるとは思いませんでしたし、あれには笑いました(『あれ』達が何かは映画を観てください)。
 なにより。オープニング。あの、メインテーマが流れ、『スター・ウォ−ズ』のロゴが登場したとき、本当に涙ぐみました。何故だか、涙ぐみました。
 だけども。見終わったとき。充実感がないのです。続きがどうなるのだろう、という強い興味を感じないのです。一つ一つのシークエンスは楽しく魅力があるのですが、映画全体を通してみると、なんていうか、一本筋が通っていない、というか。
 例えて言うなら、歴史年表に記されている、大きな出来事だけを拾い出して映像で観ているような、そんな感じを受けました。
 『スター・ウォーズ』サーガという大きな物語の一部を観ているんですから、もしかしたらこれは当然の感想なのかも知れません。たくさんの伏線が交錯し、それらが『エピソード6』に結実する。『エピソード1』はそのすべての始まりを見せないといけない。大変な作業だと思います。
 例えば、ボクが求めたのは、常人にはどう考えても、ルークやレイア姫の活躍する『エピソード4』には繋がりそうのない物語の序章…。一つ一つのシークエンスが密接に繋がり、全体として大きな一つの物語を成している…。
 
 まぁ、あのアナキン少年がどうしてダース・ベイダーになってしまうのか、とか、ありますけども。
 
 う〜ん、ちょっと、勢いに任せて書きすぎたかも…。後で冷静になって、釈明するかも知れません…。
 
 …『スター・ウォーズ』の対象とする年齢層に、ボクは合っていないのかも知れません。ボクよりも、もっと低い年齢層を対象にしているのかなぁ。
 
 色々書いてしまいましたが、必見の映画なのは間違いありません。ボクはちょっと期待しすぎてしまったみたいですけれども。期待する方向が違ったのかな。
 
 さて、そんな、ちょっと肩すかしを食らったボクの、ドタマを直撃したのが、『マトリックス』ですっ!

 続きは次回。

Star Wars Official Web Site
アメリカ本家公式サイト。英語です。
Star Wars : Episode-I
…のEpisode-Iのページ。英語です。
Star Wars : Episode-I
Episode-Iの日本語版公式ページ。
Duke's Star Wars Home Page
おそらく日本最大の『スター・ウォーズ』ファンページ。圧巻の充実ぶりです。
 

 
キャラクターの名前は、はっきりしない。たとえば、クワイ=ガン・ジンなのか、クワイ=グン・ジンなのか、クワイ=ゴン・ジンなのか。
 

 
『スター・ウォーズ エピソード4 新たなる希望』(1978年/アメリカ)全米公開は1977年。原題『STAR WARS Episode IV A NEW HOPE』。公開時は副題はなく、これは後になってついたもの。
 
『スター・ウォーズ エピソード5 帝国の逆襲』(1980年/アメリカ)原題『STAR WARS Episode V THE EMPIRE STRIKES BACK』。この作品から、初めて副題がついた。また、この頃から『エピソード5』という呼び方がされはじめ、疑問を呼んだ。
 
『スター・ウォーズ エピソード6 ジェダイの復讐』(1983年/アメリカ)原題『STAR WARS Episode VI RETURN OF THE JEDI』。『RETURN』なのに、どうして『復讐』? これは、初めは『Revenge of the jedi』だったものが公開数ヶ月前になって『Return of the jedi』に変更されたもの。本来なら『復讐』ではなく『帰還』なのに、なぜか公開時の邦題は『復讐』のままだった。いまだにそのまま。謎である。『ジェダイの帰還』に直すべきだと思う。
 
『スター・ウォーズ エピソード1 ファントム・メナス』(1999年/アメリカ)原題『STAR WARS Episode I THE PHANTOM MENACE』。
 
そして!
2002年に『エピソード2』、2005年に『エピソード3』を公開予定!
 

 
かなり勝手ワガママ辛口なことを書いていますが、なんだかんだ言っても、『エピソード2』も『エピソード3』もすごく楽しみにしています(笑)。愛あればこそ、ですよ。早く公開されないかなぁ!

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1999年09月06日

忘却の彼方

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 えー、さて。
 ボクなんて、頭のよろしい方じゃないですから、「おおっ、これはすばらしい映画だっ」とか思っても、しばらくしてみると題名なんかをさっぱりと忘れちゃってたりするんですね。
 で、人に「あれはいい映画だっ」って勧めようと話し出して、「で、なんて映画?」と聞かれて「…う〜ん」。情けなや…。
 で、おかしなことに、「こんな映画、記憶から消し去ってやるっ」なんてのに限って覚えてる。
 たとえば? たとえば、数年前に上映された、某気流の乱れる飛行機映画とか、そのちょっと前に公開された、某ヒーローしかやらない役者の西部劇とか(ちょっと前、瓶を海に流してましたねぇ)、某マッチョヒーローの山登りとか…(別に隠さなくてもいいんだけど、なんとなく)。
 
 いや、まてよ、忘れたい映画の題名も、忘れるまでもなく、とうの昔に忘れてる気がする…。『忘れる』で思い出したのは、アーノルド・シュワルツェネッガーとシャロン・ストーン主演の『トータル・リコール』。ボクは結構好きです。
 主人公の男は…と、書き出して、詳しい筋を忘れていることに気がついた…。う〜む。

分かる?

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満たされぬもの『不夜城』

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 男は、鍵を開けるべきじゃなかった。
 部屋に入るべきじゃなかった。
 女の部屋に、入るべきじゃなかった。

 二人が住むのは、未完成のマンション。ビニールが部屋を覆う、生活感のない無機質な部屋。
 人の温もりのない世界で生きてきた二人には、似合っていたのかもしれない。
 二人の心理を象徴するかのよな、未完成の無機質な部屋。

 悲しげな、男の瞳。あまりに深い色をたたえる、女の瞳。

 男は、部屋に入らなければ、知ることはなかった。女と関わらなければ、知らずにすんだ。人の温もりを。
 女の心に入らなければ、味あわずにすんだ。愛する人を失うことを。

 男は再び一人になった。
 痛みを知らずにすんだのに。
 
 
 好きになんてなるんじゃなかったと、
 人を好きになんて、なるんじゃなかったと、
 後悔するときがある。
 それはとても悲しいこと、寂しいこと。
 想いを拒否され、裏切られ、断ち切られ。
 でもそれは仕方のないこと。
 苦しいけれど、受け入れなければならない。
 
 理屈ではなく、格好悪いけれども、純粋に好きなだけ。
 そんなモノはつまらない、価値がない、気にしない、そう言い聞かせても、
 一度生まれて育った想いは忘れようが無く。
 
 見つめよう。
 現実を受け入れよう。
 この現実を。
 
 
 そして、男は、現実を受け入れたのか?

『不夜城』(1998/日本、香港、台湾)
原作:馳 星周
監督:李志穀(リー・チーガイ)

Cast:
劉健一(リウ・ジェンイー/りゅう・けんいち):金城 武
佐藤 夏美:山本 未来
呉富春(ウー・フーチュン):椎名 桔平