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2000年03月13日

久しぶりに、まとめてアップ。『シュリ(SHURI)』『ブレア・ウィッチ・プロジェクト(THE BLAIR WITCH PROJECT)』『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ(THE WORLD IS NOT ENOUGH)』『ストーリー・オブ・ラブ(THE STORY OF US)』『マグノリア(MAGNOLIA)』

関連カテゴリ: シネマ徒然

 えー、さて。
 サボりまくってますね。で、今さら前回書ききれなかった分の『マトリックス』話を書くのもなんなので、別の話。ちなみに書きたかったのは続編予想なんだけど、また今度。DVDが発売された頃にね。
 
 んで、最近観た映画の感想などを徒然なるままに。ここしばらくは、なんとか時間を作って映画を観ることができています。
 
 まずは、韓国映画の『シュリ』。…とても重い。見終わってから、いろんな事を考えました。ボクらが住む平和な日本の隣の国で、現実に、日々死線をさまよう人々がいる。日本が不景気だと言っても、北朝鮮とは比べものにならないということ。同じ民族でありながら、憎しみ合う人々がいるということ。
 アクション映画としてみれば、見事にハリウッドを越えています。背景がしっかりしているので、アクション、派手な映像の一つ一つに意味を感じ、説得力があります。映画の中のアクションとして、これはハリウッド以上です。
 だけど、役者さんの演技がちょっとメロドラマ臭い気も。そこは韓国映画らしい、かな。
 テーマの重さから、万人にお勧めできる映画ではありませんが、チャンスがあれば観てほしい映画です。
 
 次に観たのが『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』。見終わって最初の感想「金返せッ」。あの終わり方はなに? 終わるまでは面白かったのに! ホントに「生」な映像、役者さんの「生」の演技。さぁ、いよいよこれから!ってところで終わってしまうの? 結局、全米での大ヒットは、みごとなプロモーションの賜物なのね。…と、思ったんだけど。
 家に帰って、パンフをパラパラ…。へぇ、こういう背景なのね…。おぉ、よく作り込んであるなぁ。うわー、無茶な撮影してるなぁ。え、そんなシーンあったっけ? もう一回観ようかなぁ…あ、あれ?
 
 次に、『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』。これは単純に楽しめました。このシリーズは『007/ゴールデン・アイ』から観ているんですが、一番面白かったかも。最後のどんでんも面白いし。ま、『007』映画独特のお約束はあるけどさ。たとえば、あの女性はどうしてずっとボンドに同行してるの?とか、あんな怪我してあそこまで動けるもんか?とか。ま、こういう映画は楽しめればそれでよし!
 ピアース・ブロンスナンはすっかりボンドになりきってるし。レナードを演じるロバート・カーライルはいい味出していたし。でも全感覚が麻痺ってのが、展開の中で生かし切れてなかったかな、とは思うけど。これは脚本の問題かな。
 ただ、残念なのが“Q”を演じていた役者さんが公開直後に亡くなられたということ。引退を考えておられたのか、映画の中で後輩に道を譲る場面がありました。暗示していたようで悲しかったです。ご冥福をお祈りします。
 
 あんまり期待しないで観たけど良かったのが『ストーリー・オブ・ラブ』。ブルース・ウィリス&ミシェル・ファイファー出演の大人のラヴ・コメディーという、スゴイ顔合わせ。
 いやこれはねぇ、オススメです。音楽は良いし、展開は良いし、観ていて笑うし泣けるし、見終わって元気になるし。ブルースって、昔『こちらブルームーン探偵社』というテレビドラマをやっていたんですよね。とても楽しいコメディー(?)で大好きでした。で、映画に出始めたら何故かアクションやシリアスなものばかり。どうしてかな、と思っていたんですよね。この映画ではいい味だしてます。
 ボクは、こんなにも、何でもあけすけに言い合えるパートナーに出会えるのかな?と、ちょっと考えて、寂しくもありました。
 
 すごく期待して観たのに…『マグノリア』。音楽のセンスはとてもイイんです。発想もとてもイイんです。たくさんの人々の人生が、偶然の重なり合いで絡まり合い、微妙に影響し合って、衝撃のクライマックスへと向かっていく…というもの。主要な人物は実に12人! で、正直な感想として、監督の『演出力不足』かなぁ、と。あるエピソードで「あぁ、いいシーンだなぁ」ってところで別のエピソードが割って入るのね。
 そして上映時間、実に3時間7分! 長い長い長い!
 でもね、クライマックスが納得のいくものなら、そんなフラストレーションは全部吹っ飛ぶんですよね。でも…。例えば、ドキュメンタリー映画なら、ああいうクライマックスもいいけど、フィクションの映画であんなことやっても、ゼンゼン説得力無い! なにより、あのクライマックスのせいで、3時間かけてせっかく積み上げてきたたくさんのエピソードが、まるで台無し!
 この映画は笑わしたいのか、ナンセンスに行きたいのか、感動させたいのか、最後の最後で分からなくなりました。この映画を例えて言うなら、『引き延ばしたパルプフィクション』かな。
 う〜ん、でも、もう一回観てみたいなぁ。

シュリ
SHURI(1999年/韓国/カラー/124分/ドルビー・デジタル/1:1.85)
監督/脚本:カン・ジェギュ
CAST/
ユ・ジュンウォン:ハン・ソッキュ
イ・ミョンヒョン:キム・ユンジン
パク・ムヨン:チェ・ミンシク
 
気がついたと思うけど、パンフレットの表紙。裏表でちゃんと意味がある。よく考えられていますよね。
 

 
ブレア・ウィッチ・プロジェクト
THE BLAIR WITCH PROJECT(1999年/アメリカ/カラー/ヴィスタ/1時間21分/ドルビーSR)
監督/脚本/編集:ダニエル・マイリック、エドゥアルド・サンチェス
CAST/
ヘザー・ドナヒュー
ジョシュア・レナード
マイケル・C・ウィリアムズ
 
プロモーションにインターネットを効果的に使った、最初の映画だと思います。
 

 
『007/ワールド・イズ・ノット・イナフ』
007 THE WORLD IS NOT ENOUGH(1999年/イギリス/カラー/2時間8分/3,505m/7巻/DTS/SRD/SDDS/SR)
監督:マイケル・アプテッド
CAST/
ジェームズ・ボンド:ピアース・ブロンスナン
エレクトラ・キング:ソフィー・マルソー
レナード:ロバート・カーライル
クリスマス・ジョーンズ:デニース・リチャーズ
 

 
ストーリー・オブ・ラブ
THE STORY OF US(1999年/アメリカ/カラー/1時間36分/ヴィスタ/SRD,SDDS,DTS)
監督:ロブ・ライナー
音楽:エリック・クラプトン、マーク・シェイマン
CAST/
ベン・ジョーダン:ブルース・ウィリス
ケイティー・ジョーダン:ミシェル・ファイファー
 

 
マグノリア
MAGNOLIA(1999年/アメリカ/カラー/3時間7分/スコープサイズ/ドルビーSRD,SDDS)
監督/脚本:ポール・トーマス・アンダーソン
歌:エイミー・マン

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